お中元とお歳暮、それぞれ何を贈る?どんな意味がある?
お中元もお歳暮も、日ごろお世話になっている方への季節のご挨拶とお礼をこめて贈ります。 特に結婚後は互いの両親や親戚、仲人さん等贈り先が増えますね。
<お中元>
■東日本:7月初旬~7月15日頃
■西日本:8月初旬~8月15日頃
いずれの場合も、7月15日以降は暑中見舞、立秋(概ね8月7日)以降は残暑見舞とします。
<お歳暮>12月上旬~12月20日頃
年内にお届けできなかった場合は、お年賀(松の内(1月7日)まで)もしくは寒中見舞(立春(2月4日)まで)とします。
季節感を大切にする日本人です。中身はもちろんのこと、表書きには注意してくださいね。
また、何を贈るかですが、お中元であればビールやジュース、そうめんやゼリーなどの涼しげなもの、お歳暮であればビールやハムを含むお肉などが喜ばれます。ただし、家族構成を考慮し、特にお肉などは冷蔵庫に入らなくて困らせることがないように気を付けましょう。
近年百貨店で探す方が多く、品ぞろえも豊富ですが、必ずしも有名なお店で買う(もしくは包装紙にこだわる)必要はありません。ご当地ものとして、近所のお気に入りのお店で買ったオススメ商品も、相手を思う気持ちがあれば喜ばれますよ。
マナー、価格の相場
贈り物には「のし」と言われますが、由来をご存知ですか?昔は贈り物に、薄く伸ばしたアワビを縁起物として添えていましたが、これが現在では紙に印刷されたものに代わりました。またその贈り物を結わえる水引も一緒に印刷され、これらを「のし紙」と呼んでいます。
百貨店などであれば、適切なのし紙を選んでくれますが、ルールを知っておくといいですね。のしは生物、特に魚を贈る場合にはつけません。水引には慶事用(紅白や金銀)と弔事用(白黒か黄白、または銀のみ・白のみ)があり、本数と結び方にも意味があります。お中元やお歳暮ののし紙は、紅白(5本か7本)の蝶結びという、一般のお祝い用を使用します。
さて、気になる相場ですが、両親や仲人、上司など目上の人なら5,000円、親戚や知人であれば3,000円くらいを目安にするといいでしょう。特別にお世話になっている方宛でも、5,000円から10,000円程度で、あまりに高額ですと逆に気を遣わせてしまいます。
贈る際は、送り状をつけますが、これは品物と一緒に送るのではなく、商品が届く頃に投函します。ハガキで出す人が多いようです。
また目下の方から贈られた場合、お返しは必要ありません。電話や手紙(ハガキ)でお礼の気持ちを伝えると喜ばれるでしょう。
予定外!想定していなかった人から来た場合は?
お中元もお歳暮も、基本的にはお返しは不要ですが、互いに贈りあう立場の方からいただいた場合は、まず電話や手紙でお礼を伝えましょう。
時期が間に合うようであれば、こちらからもお中元(またはお歳暮)として贈ります。価格は同程度がいいでしょう。
もし時期を外してしまったら、お中元なら暑中見舞として、お歳暮ならお年賀として贈ります。
そちらの場合も、いざという時のために品物をピックアップしておくことをお勧めします。
おすすめのお中元お歳暮とNG行動
お中元もお歳暮も、リスト化しておくと便利です。好評だった場合は、毎年同じものを贈ってもいいのですが、色々選ぶのも楽しいですし、もらう方も嬉しいですね。
【お中元に人気の商品】
洗剤・ゼリー・そうめん・飲料は定番ですね。個包装のものは、親戚や職場で配ることもできるのでオススメです。この季節、ちょっと高級な水出しのお茶も喜ばれますよ!
【NG行動】
・喪中の場合
あくまでも日頃のお礼ですので、自分が喪中でも差支えありません。ただ、四十九日を過ぎていない場合は、時期をずらして贈ります。相手が喪中の場合も問題ありませんが、こちらも四十九日を過ぎてからにしてあげた方が、気持ちよく受け取ってくれるでしょう。
・上司への贈り物
これからの社会人生活にも関わりますし、気を遣いますよね。NGなのは、仕事道具・現金や商品券・履物・刃物です。仕事道具は「仕事を頑張るように」という意味があるからです。現金は言わずもがなですね。履物は踏みつける、刃物は縁を切るという意味があるとされています。
・政治家や公務員は受け取れない
お世話になったので・・・という気持ちの表れだったとしても、法に触れる為金品を受け取ることができません。公立学校の先生も公務員です。送り返す手間が発生してしまうのでむしろ迷惑になってしまいます。
・生ものを大量に贈る
一人暮らしの場合、冷蔵庫は小さいものが置かれていることも。それなのに生ものをたくさん送られたら、有難迷惑になってしまいます。他にも、お酒を止められている方にビール、塩分を控えるように言われている方にハムなども困ってしまいます。相手を思いやって喜ばれるものを贈りましょう。
いかがでしたか?お中元もお歳暮も、手間はかかりますが、喜んでもらえると嬉しいものです。上手な気遣いで、よりよい関係を築くことができますことを願っております。
さくぷぅ
ファイナンシャルプランナー兼ビジネスマナー講師。セミナーを中心に、資格講座やPCオフィス講座の講師も務める。古いしきたりから最近の話題まで、生活に密着した様々な物事に触れる機会を持ってもらう活動をしている。知ることは楽しい!がモットー