知らなきゃ恥をかくかもしれない・・・結婚後の冠婚葬祭の基本的なマナーとは

知らなきゃ恥をかくかもしれない・・・結婚後の冠婚葬祭の基本的なマナーとは

冠婚葬祭は基本的なマナーが大事なもの。独身のときと結婚して家族を持ってからでは、マナーが違うこともあるんです。ここでは、意外と知らない冠婚葬祭に関するマナーを、いろいろな相談に乗ることの多いファイナンシャル・プランナーの立場からご紹介します。事前に知っていれば、恥ずかしいマナー違反を回避することができます。

冠婚葬祭にはどうしてマナーが必要なの?

冠婚葬祭とは、成人式、婚礼、葬儀、法要のことです。人生の節目となるこれらの儀式は、古来から行われてきたもの。 定められた方式に則って行われるため、参列者にはマナーが求められます。
「相手に対する思いを込めれば、マナーなんて関係ない」と思うのは軽率な考えです。

結婚式や葬式では、○○家という「家」が中心になります。
儀式を行う側はマナーを守ることで家の格式を重んじることができますし、参列者もマナーを守ることでその家に対して敬意を表し、お祝い・哀悼といった気持ちを表現することができるのです。
マナー違反の行為は、自分の格を落とすことでもあります。知らなかったでは済まされないこともあるので、基本的なマナーだけでもきちんと知っておく必要があります。

冠婚葬祭の間違いやすい行動について・・・結婚式でこれはNG!

結婚式に出席する際は、お祝いを「のし袋」に入れてお渡しします。
市販の祝儀袋にはいろいろな種類がありますが、結婚式で用いるのは紅白の水引が「結びきり」になっているものです。
「結びきり」はいちど結んだらほどけないという意味があるのです。水引の形が「蝶結び」になっているものもありますが、蝶結びはほどいて何度も結びなおすことができるため、結婚を繰り返すという意味となるためNGです。

結婚式に出席する際は、服装にも気をつけたいものです。女性の場合はドレスを着ることも多いと思いますが、「普段着のドレス」ではなく、お祝いの席にふさわしい「パーティードレス」を着用しましょう。
結婚式で中心となるのは、あくまでも新郎新婦です。特に「白」は花嫁さんの色なので、参列者は白の服装は避けます。淡いクリーム色の服装も白っぽく見えがちなので避けた方がいいでしょう。
夫婦で結婚式に出席する場合は、それぞれの服装の格を合わせる必要があります。夫が一般的なブラックスーツで出席するのであれば、妻はアフタヌーンドレスがいいでしょう。
妻が着物であれば、夫は服装を選ばず格を合わせることができます。

夫婦で結婚式に出席する際に気を付けたいご祝儀のポイントは?

親族や共通の友人の結婚式などは、夫婦で出席することも多いでしょう。
その際に気を付けたいのは、ご祝儀の金額と祝儀袋の包み方です。結婚式はお葬式と違い、夫婦二人で出席するならご祝儀も二人分の金額を包みます。
例えば、一人分のご祝儀の相場が3万円の場合、二人なら6万円になりますが、「6」は偶数で慶事では使わない数字なので注意が必要です。
その場合は、夫と妻が3万円ずつ別の祝儀袋に包んでも構いません。5万円を1つの祝儀袋に包み、1万円分は後からお祝いの品を送るというような方法もあります。
夫婦で別々にご祝儀を包む場合は、不仲と捉えられないように同じ祝儀袋を使うようにしましょう。

冠婚葬祭の間違いやすい行動について・・・葬式でこれはNG!

お葬式ではお香典をお渡ししますが、葬式の場合、結婚式と違って新札を包むのはマナー違反であることをご存知ですか?新札を使うと、「死を予想して、前もって準備していた」という意味になってしまうのです。
また、夫婦で葬儀に参列する場合も多いですが、お葬式は家単位で考えるので、お香典の額は1人で参列するときと同じで構いません。
故人が親しい間柄であった場合、故人と対面したいという思いが強くあるでしょう。しかし、葬儀参列前に自分から故人との対面を申し出るのは実はNGなのです。遺族から勧められた場合のみ、謹んでお受けしましょう。

冠婚葬祭のマナーを間違えないためにあらかじめ準備を!

冠婚葬祭は、普段の生活よりもマナーの厳しい場になります。
いざという時にマナーを間違えないためには、基本的なマナーだけでも普段から勉強しておくことが大切です。その方のへのお祝いの気持ちやお悔やみの意は、決められたマナーをもって表す必要があります。
土地柄による風習の違いや、家による古くからのしきたりもあります。両親や親戚の方など、自分よりも年長の方に、教えていただくのもいいでしょう。

冠婚葬祭は、古くから続く儀式です。普段の生活では問題にならないようなことでも、結婚式や葬式ではマナー違反とされてしまうこともあります。
参列する機会が多くない場合、経験によって覚えることは難しくなります。知らなかったでは済まされないマナー違反をしないように、マナーの基本を押さえておきましょう。

金融関係の出版社勤務を経てファイナンシャル・プランナーとして独立。FPとしての20年の経験をもとに、暮らしにまつわるさまざまなお金の問題に積極的に取り組んでいる。日本FP協会認定CFP。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。

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